当社ではゴムライニング機器の製缶設計、缶体製作、塗装を含めた機器製作の一貫工事を行っております。 現地施工におきましても経験と実績があり、機器設備の設置した状態でも内部足場掛け払い、サンドブラスト作業、ゴム貼付け作業、ゴム加硫作業、仕上げ作業、完成検査まで全て行います。 原子力発電所内における水処理施設、化学工場における薬品貯槽や水処理施設、製鉄所内における生産ライン施設、船舶推進軸ゴムライニングなど局所的ではありますが、経済活動に重要な一部を支えさせていただいております。 既設機器につきましてもゴムライニング検査、部分補修工事も同様に行っております。
貯槽タンクや配管などの薬品が接液する部分に対してゴムを接着させる工法をゴムライニングと言います。 ゴムの材質は多岐に渡り、防蝕、耐摩耗など機器ご使用条件に適したゴム材を選定します。 ゴムライニングは平面に限らず、段差、屈曲部、湾曲部など様々な形状に対して貼り付けることができます。 ゴムライニングに関しては、オートメーション化は難しく、長きに渡り職人の手作業にて行っています。この技術は引き継がれ、更に進化し続けて今日の日本海護謨製品は世に運ばれます。 当社では操業から培われた技術・知識・経験を活かし、製缶設計、缶体製作、塗装を含めた機器製作の一貫工事を行っています。
近年はプラスチック工業のめざましい発展により、種々の樹脂ライニング材が開発されております。しかしながら次のような特色により、ゴムライニングは依然として独自の地位を確保しております。
一般にゴムは電気化学的に不活性で、広範囲の無機・有機化合物に耐えることができます。合成ゴムの使用によりこれまでの天然ゴムでは耐えられなかった強酸化性の薬品や有機溶剤の分野にまでその応用範囲が拡大されました。
弾性に富む軟質ゴムは摩耗粒子の衝突エネルギーを吸収できるので、固形分を含む液体に対しすぐれた耐摩耗性を示します。 硬質ゴムの耐摩耗性は良好とは言えない為、耐薬品性・耐摩耗性の両方の性能を要求される場合には全体を硬質ゴムでライニングし、摩耗を受け易い部分はその上に軟質ゴムの耐摩耗層を設けることも可能です。
接着強度はゴム層の破壊強度を上回る場合が多く、適当な接着剤を選定すれば高温においても実用十分な接着強度を示します。
大型タンク類については据付けられた現地でのライニング施工が可能であり、機器類の寸法上の制約を受けず施工が可能です。また修理も現地で容易に行うことができます。
特殊な接着剤を使用することにより、ゴムライニングは金属体のみならず、コンクリートにも施工が可能です。
柔軟な可塑性の大きい未加硫ゴムシートを用いて金属体にライニング(貼付け)し、そのあと加硫する方法をとるため、複雑な形状のものにも確実にシートを貼りつけることができます。シートの接合部は重ね合わせて圧着するだけで加硫後は融着して一体となるため、めくれ、剥がれ等の心配はありません。
ピンホールやクラックなどの欠陥部は電気的(ピンホール検査)に容易に確実に検出する事ができます。
お客様の使用条件に応じて特殊な配合技術、加硫技術、接着技術をもって定評のある製品を送り出しご好評頂いております。
当社では、原料調達からレシピ(配合表)作成、配合、シーティングまで一貫して社内で行っているため品質管理が徹底され、お客様からご好評頂いております。またお客様からの要望に対し速やかに対応できる体制を敷いております。
お客様の使用条件等により最適な施工方法及びゴム材質をご提案させていただきますので、詳しくは弊社までお問い合わせ願います。
当社が保有しております下記の材質については食品衛生法における器具・容器包装の規格基準を満たしており、安心してご使用いただけます。他の材質についても順次検査を行い基準を満たしていることを確認していく予定でおります。
豊富なメンテナンス実績・技術により、既設ゴムライニング機器の点検及び点検・既設ゴムよりサンプリングによる寿命評価、応急補修など、迅速・的確なメンテナンスを行い、お客様よりご好評を頂いております。
検査器端子にてゴムライニング面全面を走査し、ピンポールの有無を検査します。検査機器には、《高周波放電式》《低周波高電圧パルス放電式》《直流高電圧放電式》があります。当社では主に低周波高電圧パルス放電式を使用しています。 ゴムライニング表面が清浄で乾燥している状態でないと検査できませんので、検査対象が既設機器の場合は、特に注意が必要になります。
検査機器をもちいて膜厚の測定を行います。測定機器には、《電磁式膜厚計》《永久磁石式膜厚計》《ノギス etc.(膜厚計にての測定が困難な場合)》などがあります。 公差についてはお客様との取決めに依りますが一般的には新規の場合、ご指定厚み +20%からー10%となっています。
既設ゴムの場合についてはご使用状況により膨潤、摩耗の可能性がありますので、それぞれ以下を合否の判定基準としています。
検査機器をもちいて硬度の測定を行います。測定機器には、《タイプーA 軟質ゴム用》《タイプーD 硬質ゴム用》を使用いたします。 タイプーD(D型)硬度計は、その針の構造からライニング面に針穴をあけるので、機器の使用上に支障のない場所(フランジ面、ラップ(貼り重ね)部など9にて測定することを原則といたします。 また、硬度は検査時の気温、室温により変動するため、温度補正が必要の場合があります。
明るい場所でゴムライニング施工面全体を、目視により検査します。検査項目としては、《膨れ、浮き》《接着不良、ラップ(重合わせ)部の不良》《鋭利な切り傷》 etc. 上記検査により浮きが疑われる部分については、小さな鉄製ハンマー(テストハンマー)にてゴムライニング面を軽くたたき、異常音の有無を確認いたします。